佐川急便は2026年10月23日、不正アクセスで停止していた「お荷物問い合わせサービス」をWebサイトで再開した。一方、流出した可能性のある個人情報は重複を含め最大約5,323万件に上ると公表した。送り状の情報、契約顧客情報、スマートクラブ会員情報が対象で、調査と個別の通知は続いている。

発端は9月30日に確認された不正アクセスだった。同社はインターネット貨物システムへの外部アクセスを止め、外部専門機関と調査・安全性の確認を進めてきた。今回の第5報は、荷物を追跡できるようになった範囲と、個人情報の影響範囲をあわせて示したものだ。侵入の詳しい原因は引き続き調査中としている。

10月23日時点の利用・相談先

確認したいこと現在の状況使う窓口
荷物のWeb追跡再開佐川急便の公式サイト
追跡API・Web集荷受付など停止が継続第5報の対象サービス一覧
通常の集荷・配達業務を継続担当営業所
個人情報の流出可能性調査・通知を継続0120-28-3449
専用窓口の受付時間9:00~17:00土日・祝日を含む

最大約5,323万件は重複を含む情報の件数。対象者数や流出が確定した総数ではない。

荷物を追跡したい場合は再開した公式Web追跡へ。集荷や配達の相談は営業所へ。個人情報の流出可能性の相談は専用窓口0120-28-3449、9時から17時で土日祝日も対応。追跡APIなどは停止継続。
荷物の用件と個人情報の相談を分けた対応経路図。佐川急便の10月23日第5報・FAQをもとに編集部作成。

送り状の対象期間と「件数」の意味

送り状情報は、2026年6月21日から9月30日までの約100日分が対象となる可能性がある。含まれるのは送り主と受取人の氏名・住所・電話番号で、手書きの送り状はこの区分の対象外とされた。荷物を送っていなくても受取人として記録されていれば影響を受ける可能性があり、スマートクラブへの登録の有無だけでは判断できない。

契約顧客情報では氏名・住所・電話番号、スマートクラブ会員情報ではこれらに加えてメールアドレスと会員IDが対象とされた。同社はクレジットカード情報とパスワードを含まないと説明し、FAQでは銀行口座情報も対象外としている。最大約5,323万件は同じ利用者の複数の記録を含む数で、重複を除いた人数ではなく、全件の流出が確定した数字でもない。

再開した追跡と、停止が続く手続き

再開したのは、公式Webサイトから利用する荷物問い合わせサービスだ。法人システムなどと連携する追跡APIは停止が続く。飛脚宅配便の受付サービス、往復便受付サービス、商品回収返金サービス、配達先の変更依頼サービス、回収くんも引き続き停止中とされ、再開日は示されていない。

FAQによると、通常の集荷・配達業務は行われている。Webで受け付けられない集荷依頼や荷物の配送状況に関する相談は、公式の営業所検索で担当営業所を調べて電話する経路が案内されている。追跡画面が戻ったことを、集荷受付やAPIを含む全機能の復旧と受け取らないことが、手続きを進めるうえで必要になる。

個人情報の相談先は専用窓口へ

個人情報流出の可能性に関する専用コールセンターは0120-28-3449で、受付は午前9時から午後5時まで、土日・祝日も対応する。対象者への通知は順次行われ、一部はWebサイトでの公表をもって通知に代えるとしている。不審なメールやSMSに記載されたURLは開かず、個人情報を入力・提供しないよう同社は呼びかけている。

同社は第5報時点で、流出情報の悪用による二次被害は確認していないと説明している。ただし、重複の除外と調査は継続中だ。利用者に必要なのは、送り状の対象期間や会員情報の範囲に応じて専用窓口を使い、荷物そのものの用件は営業所に分けて連絡することだ。今後の公表では、対象範囲の確定と各サービスの再開をそれぞれ追う必要がある。

資料・出典

佐川急便の公表資料をもとに作成。対象範囲とサービス状況は2026年10月23日時点。

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